【トークセッション開催!】熱戦「サイバスロン」に挑む!階段をのぼる車いすの開発

いまあなたが見ているスマホやタブレット、PCといったデバイス。そしてあなたのデバイスがつながっているインターネット。そのほかにも、私たちの日常のあらゆることはさまざまな技術によって支えられています。そうした技術を進めてきた重要な要因は「競争」。競い合うことでさまざまな技術が進歩してきました。

「競争」にもいろいろな形がありますが、私、科学コミュニケーターの田中が注目しているのは「サイバスロン車いすシリーズ(*)」という競技大会です。これは車いすに乗って規定のコースを突破していく、障害物競走のようなもの。技術者とパイロット(車いすに乗る障害者)がタッグを組み、オリジナルの車いすを開発して優勝を目指します。このサイバスロンは、単に速さを競うレースではありません。階段の上り下りなどの日常生活に欠かせない動作をこなす技術が高い方が勝ち。ふつうの車いすではなかなかできない動作をどのように可能にするか、技術者たちの独自の戦略が光ります。

20190422_tanakas_01.jpg20190422_tanakas_02.jpg車いすで階段の上り下りや、でこぼこ道に挑む
(画像提供:ETH Zürich/ Alessandro Della Bella、2016年のサイバスロンより)

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あれから50年、新たな宇宙探査時代に考えるこれからのこと【あなた編】

こんにちは、三度の飯より宇宙が好き、科学コミュニケーターの中島朋です。


さっそくですが皆さん、今年は"あれから50年"の記念すべき年です。一体何のことか、わかりますでしょうか。50回目の誕生日を迎える方もいらっしゃるかもしれませんが・・・


今から50年前の1969年7月20日、人類が初めて月面へと到達しました。そのアポロ11号では、船長であるニール・アームストロング氏、そしてバズ・オルドリン氏が月面歩行を成功させました。

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アームストロング船長が撮影したバズ氏(©NASA)

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身近な野菜のほんとの姿、知ってる?

皆さんこんにちは。
科学コミュニケーターの綾塚達郎です。
東京は花冷えの日々を経験しましたが、いかがおすごしでしょうか。

1分農業ブログ第3弾をお送りいたします。


突然ですが、下の写真はなんの植物かわかりますか?
ヒントは冬場によくスーパーで見かけ、鍋に入れるとおいしい野菜です。

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ミクロの空間に液体を流す技術が世界を変える? マイクロ流体チップの挑戦

こんにちは、科学コミュニケーターの漆畑文哉です。

あなたは、スマートフォン(スマホ)を使って普段どのくらい情報や画像を発信しますか? スマホがなかった頃も情報を発信していましたか?

スマホがあればいつでもどこでもSNS等で文字や画像・動画を発信できますが、するかしないかは自由です。コンピューターの頭脳であるICチップやカメラのセンサーが小さくなり、組み合わさってカードサイズに収まったタッチ式の電話を私たちは手に入れたにすぎません。それが今では電話機能よりも情報の収集/発信に多く使っています。情報発信は、かつてテレビや新聞などのマスメディアの特権でしたが、今では社会に大きな反響を与える個人(インフルエンサー)まで現れています。"小さくする技術"は、見た目の地味さとは裏腹に、私たちの生活や社会を大きく変える力があるのかもしれません

私たちが新たな"小さくする技術"に出会ったら、どんなふうに使ってみたくなるでしょうか? そんなある研究者の疑問から、2019年1月19日のトークイベント「ミクロの空間で液体を流してみた ~超ミニチュア工学の挑戦!」というイベントを企画し、ファシリテーターを務めました。

20190403_urushibata_01.JPGイベントの様子

疑問をなげてくださったのは、東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構 特任助教の清水久史さん新たな小型技術"マイクロ流体チップ・ナノ流体チップ"についてお話を伺いました

20190403_urushibata_02.JPG清水久史さん

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よりぬき科学コミュニケーター相談「こころ編」

昨年の夏休み期間、わたくし科学コミュニケーター福井が未来館展示フロアにて、来館者から科学に関するどんな質問にでも答えまくるという無茶な企画、「夏休み科学コミュニケーター相談」を開催しました。この度、いただいたたくさんの質問の中から、特に味わい深いものをピックアップしてブログにてお届けしたいと思います。よりぬき科学相談、本日は「こころ編」でお送りします。

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分子の形で素材の性質をあやつる "新時代の錬金術師"が見出す新たな可能性

こんにちは、科学コミュニケーターの漆畑文哉です。

あなたは「基礎科学」という言葉を聞いたとき、どんなイメージが頭に浮かびますか?

2018年にノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑先生をはじめ、多くのノーベル賞受賞者がメディアを通じて「基礎科学が重要」と繰り返しおっしゃっています。基礎科学は文字通りさまざまな技術や応用の"基礎"となる知識をつくる営みです。建物に例えるなら基礎科学は土台の部分、縁の下の力持ちです。

ただ、建物の基礎と違って科学の土台は実体をみることはできませんよね。ならば基礎科学を営む研究者との出会いを未来館でつくりたい! そんな思いから、2019年1月12日のトークイベント「素材をあやつる新時代の錬金術 ~"分子のルール"を支配せよ」を企画し、ファシリテーターを務めました。

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イベントの様子

今回は、登壇された東京大学生産技術研究所 助教、"新時代の錬金術師"こと髙江恭平さんのお話やイベントの様子をご紹介します

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髙江恭平さん

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ハシボソミズナギドリの渡りとざわざわしちゃう親子関係

皆さん、こんにちは。科学コミュニケーターの志野 渚(しの なぎさ)です。

今回は星の話ではありません。鳥の話です。

2018年1月8日に未来館で開催された北極イベントにファシリテーターとして参加しました。そこで初めて知った北極の世界!その中でも私が担当した「渡り鳥」についての研究を知ってびっくりしたのです。

私自身、未来館に来るまでは星にしか興味がありませんでした。ですがこのイベントに参加したことで、生き物にも興味が沸いてきたんです。

ということで、星にしか興味がなかった私が「なにこれ、面白い!」と思った渡り鳥についてご紹介したいと思います。どうぞ、お付き合いください。

さて、今回の主役は「ハシボソミズナギドリ」という渡り鳥です。皆さん、聞いたことありますか?私は全く知りませんでした。この鳥は体重が500~600gで翼を広げると1m程度。カラスを細身にしたくらいの鳥です。写真を見てもらうとわかる通り、羽の色は地味だし、アホウドリやダチョウのように格別に大きいわけでもないし、どこにでもいるような鳥です。

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ベーリング海で水面近くを滑空するハシボソミズナギドリ

(撮影:北海道大学水産科学院 西澤文吾)

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どうして分かった?巨大隕石衝突 ~トークセッション「日本で見つけた! 巨大隕石衝突の証拠」レポート

「巨大隕石衝突」- 恐竜絶滅の原因や、映画のモチーフとしてご存知の方も多いのではないのでしょうか。2013年にロシアに落下した隕石は、直径が恐竜絶滅を引き起こした巨大隕石の100分の1にも満たず、地表に直撃もしなかったのにもかかわらず、何千棟もの建物に大きな被害を与えました。そんな巨大隕石衝突ですが、長い地球の歴史の中では珍しいことではなかったことが地表に残るたくさんのクレーターから明らかになっています。

一方で、隕石衝突が地球に住む生き物にどれくらいの影響を与えたかは、恐竜絶滅のあった6600万年前の事件をのぞき、ほとんど分かっていません。

そんな中、若い日本人研究者が、約2億1500万年前、三畳紀とよばれる時代の末期に起きた巨大隕石衝突の証拠を岐阜県の地層から発見しました。隕石衝突時にできた地層がわかれば、それが地球環境に与えた影響を知ることもできます。

去る1月13日に開催したトークセッション「日本で見つけた! 巨大隕石衝突の証拠」では、この発見者、千葉工業大学の佐藤峰南さんに直接お話を伺いました。どうやって隕石衝突の証拠を見つけたのでしょうか?そして隕石衝突によって、地球はどう変化したのでしょうか?

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かわいいウサギとかっこいいジャイアントインパクト

みなさん、こんにちは。

科学コミュニケーターの志野です。

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。宇宙に電波望遠鏡好きな私のブログですから、予想はついていると思いますが、今回は宇宙ネタでいかせていただきます!

皆さん、最近夜空を見ましたか?実は今年前半は天体ショーがたくさんあったのです。もう終わってしまいましたが、1月4日にはしぶんぎ座流星群が、6日には部分日食がありました。2月20日には2019年最大の満月(スーパームーン)が見られました。逆に今年、満月が最小になるのは9月14日だそうです。最大と最小のその差は視直径(見かけの大きさ)で約14%、明るさで約30%も違うそうです(中秋の名月のときですね!)。地球に一番近い天体の月は私たちの風習にも大きくかかわっていきました。その一つとしてすぐに思いつくのは「お月見」ではないでしょうか。

わたしは子供のころはススキを飾って、お団子を家族で作ってお月見をしていました。その時両親が話してくれた「お月さんではウサギが餅つきをしているんだよ」という言葉。

みなさんも一度は聞いたことがあると思います。月のウサギ。これは下の図のようにクレーターの形をかたどったものがウサギの餅つきといわれてきました。

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皆さんは、どんな形に見えるでしょうか?

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「円周率の日々」数字を無限に並べて計算してみたら(完全版)

突然ですが、3月14日は何の日だったかご存知ですか?

そうですね。円周率の日です。昨日の3月14日には私たち科学コミュニケーターが円周率と数学にまつわる記事を書きました。

・森廣がTHE PAGEに書いた記事「アキレスは亀に追いつけない? 「円周率の日」に考える無限とパラドックス」 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190314-00010000-wordleaf-sctch
・私がブルーバックスのWEBサイトに書いた記事「「円周率の日」に数字を無限に並べて計算してみたら...美しい!」 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/63388

そう、今年のテーマは円周率と無限です!

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円周率はp=3.14...と永遠に続く数です。この数字の並びから、3月14日は円周率の日と呼んで差し支えないでしょう。しかし円周率をもう少しよく見てみると、p=3.1415...ということで、本日15日も円周率の日ではないですか。円周率の日々ですね。

本記事では、上記のブルーバックスのWEB記事を掘り下げまして、完全版をお届け致します。昨日に引き続き、現実逃避を楽しんでください!

 

■1.円周率から無限への突入

この記事を書く前に、東京工業大学で数学を研究されている加藤文元先生にお話を伺う機会がありました。「数学という学問は、本来は自由な発想をしてよい学問である」と伺いました。学校のテストで解く「数学」は、数学という学問とは別物といった具合でしょうか。

 

加藤先生のこのお言葉はこの後の「無限桁の数」の話を知って強く納得しました。皆さんもこの視点で円周率「p」を見てみましょう。

 

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