宇宙でカレーをどう食べる?!金井宇宙飛行士に聞いてきました!

――ある日の未来館、国際宇宙ステーションの展示にて。宇宙食の展示を見ている来館者の少年との会話。宇宙食も種類が豊富になり、カレーやラーメンといった"日本の国民食"もあります。

おぐま「宇宙飛行士が半年くらい宇宙にいても飽きないように、宇宙食は種類もたくさんあるし、おいしくなってるんだよ」(←自分が宇宙に行ったわけでもないのに、聞きかじった知識を得意気に披露)
来館者の少年「へー。宇宙でカレーとかラーメンってどうやって食べるの?水も浮くんだよね?」
おぐま「(た、たしかに液体っぽいものはどうするんだろう...ゼリー飲料のようにパウチから吸うか、飛ばないようになっている?「カレーは飲み物」という話もあるし...本当のところはどうなんだろう?) 缶詰は飛び散らないようにちょっと固めてるって聞いたことがあるけど...。そうだよね、どうするんだろうね。調べておくね!」

201911oguma_01.jpg201911oguma_02.jpg未来館の宇宙食の展示。カレー(左)とラーメン(右)

(さらに…)

SDGsリレーブログ・モロッコ編 伝統の食薬文化×機能性研究で新たな価値を【前編】

 北アフリカのモロッコには、ハーブティーやオイル美容など、植物の恵みを使って、健康と美しさを保つ伝統の「食薬文化」が根付いています。これら食薬の効果に科学的根拠を与えて商品価値を上げることができれば、現地で深刻な問題となっている高い若者の失業率を少しでも減らすことができるかもしれません。そればかりでなく、私たち日本人の健康にもつながるかもしれないのです。

 SDGsリレーブログ第3弾である今回は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の目標1「貧困をなくそう」、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に注目して取材しました。(科学コミュニケーター森脇沙帆)

20191011moriwaki01.jpg取り組みに関係するゴール(SDGs1番,3番,9番目のゴール)

(さらに…)

SDGsリレーブログ・モロッコ編 伝統の食薬文化×機能性研究で新たな価値を【後編】

 食品の機能性研究は日本が得意とする分野。その技術を習得すべくモロッコから十何人もの留学生が日本に来て学んでいます。筑波大学大学院で学ぶ留学生、ムアド・サブティーさんと、その指導教官である筑波大学助教の佐々木一憲先生、そして礒田博子先生に話を伺いました。モロッコでとれるデーツという木の実は日本でもお馴染みのあのソースに入っている、という話や、研究の醍醐味など興味深いお話を聞くことができました。

20191012moriwaki01.jpg

左から、佐々木一憲先生、礒田博子先生、ムアド・サブティーさん

(さらに…)

【きぼう・こうのとり10周年】見えないものを見る 奥深きPADLESの世界

みなさん、こんにちは!科学コミュニケーターの中島です。

国際宇宙ステーション(ISS: International Space Station)の「きぼう」実験棟とISSに物資を運ぶ「こうのとり」がともに10周年ということで、科学コミュニケーターの小熊と片平が、それらにまつわるお話を紹介しました。

こうのとり(小熊):https://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/201908291010.html

「きぼう」での実験の1つ静電浮遊炉(片平):https://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/2019091210-1.html


このブログでは中島オススメ!PADLES(パドレス)についてご紹介します!・・・え、PADLES?聞いたことない・・・そんな声が聞こえてきそうですが、実は宇宙活動や宇宙実験に欠かせない重要な役割を担っています。そこで今回、PADLESの開発と運用に携わる宇宙航空研究開発機構(JAXA)の永松愛子さん、桝田大輔さんにお話をうかがってきました!

20191023nakajima_01.png

左:永松 愛子氏  右:桝田 大輔氏

(さらに…)

自然に類似する石たち

皆さんこんにちは!旅行へ行ったら河原で石拾いをしている科学コミュニケーターの鈴木です!

だいぶ昔のことになりますが、この科学コミュニケーターブログでオパールについてご紹介しました。

「オパール色に輝く」
https://blog.miraikan.jst.go.jp/other/20170821opal.html

上の記事では、オパールの色についてご紹介しました。石がもつ不思議な「色」は石の大きな魅力の一つですが、自然が作るその「形」も興味深いものがあります。中には、ほかのものと見間違えてしまうような奇妙な見た目・形の石が存在します。20191014_t2-suzuki_01.jpg

オパールがあのような色に見えるのは、小さな二酸化ケイ素のビーズが規則正しく並んでいるためでした。地中で温度や圧力などの条件が整うと、自然とそのような見た目の色にできあがります。石の形についても話は同じです。周囲の環境によって、「石がその形になりたがって」そのような形になります。

石の見た目が他の別のものに似てしまうことがあったとしても、それには理由があるのです。

今回は、皆さんも石の気持ちをもっと感じ取れるよう、石の形の話をお届けします。

(さらに…)

この世界の裏側にある「数」

皆さんこんにちは。少しでも未来館に数学を、ということでコソコソ活動している科学コミュニケーターの鈴木です。

数学は身の回りのいろいろなものに応用されています。それだけでなく、数学にはまだはっきりと解明されていない、奇妙な性質や不可思議な類似など面白さもたくさん隠れています。しかし、数学というと、未来館という場所であってさえ、あまり反応がよくありません。

皆さんは、数学は好きですか?

そんなこと考えたこともないという人や、数学はそれほど好きではないという人でも、「ちょっと数学おもしろそう」と思ってもらえそうなものをこのブログで目指したいと思います。

 

■1.方程式の中のそっくりさん

小学校までに皆さんも「1、2、3、4、・・・」のような普通の数字を覚えたと思います。そのあと小学校で分数や小数が出てきます。やがて、中学に進むと√2や円周率などの無理数と呼ばれる数がお目見えします。そして、高校では虚数記号「i」の登場です。同じ数を二度かける(二乗する)と「-1」になるという、取り出して見ることのできない数です。無理数までの数と違い、目に見えず、数遊びのように思える虚数ですが、実は物理学でも一般的に使われ、私たちの世界の現象を説明することができる数となっています。

 

しかし、逆に、「目に見える数」というのは本当にこの世界の現象を表しているのでしょうか?
それでは、虚数や普通の数の裏にある目に見えない別の数の世界をお見せしましょう。

 

――

―――

 

(さらに…)

ほったらかしで健康になる? ~体内ナノマシンによる医療革命~【後編】

体内に極微小の「ナノマシン」を送り込み、病気を発見!さらにその治療まで行ってくれる新コンセプトの医療技術「体内病院」。SF映画の世界で描かれたことを東京大学特任准教授の安楽泰孝氏は現実のものにしようと研究を進めています。
ほったらかしで健康になる? ~体内ナノマシンによる医療革命~【前編】では、安楽氏が研究を進める体内病院の研究について紹介しました。ブログ後編では、2018年12月9日に安楽氏をお招きして行ったトークセッション「ほったらかしで健康になる?~体内ナノマシンによる医療革命~」の内容を報告します。(イベントでは参加者が考えたことをふせんに書いて共有しました。)

20191003date_01.jpg

(さらに…)

【速報】2019年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池で日米の3博士

やっぱり、これでした!今年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池の開発により、アメリカのジョン・グッドイナッフ博士、スタンレー・ウィッテンハム博士、旭化成の吉野彰博士です。

リチウムイオン電池の研究に関しては、2015年に科学コミュニケーターの田中健さん(現在は世界的な自然保護団体に勤務)が受賞を予想し、詳しく解説しています。
https://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/201509152015.html

ウィッテンハム博士は1970年代前半からリチウムの特性に着目し、電池への開発を手がけ始めていました。

グッドイナフ博士は、リチウムイオン電池のうち、プラス極の開発に携わりました(今回の受賞は逃していますが、この研究には水島公一先生もかかわっています)。1980年のことです。

でも、このときマイナス極はまだ良いものが見つかっていませんでした。多くの研究者がリチウム系の素材を試すなか、炭素系の素材を試みたのが吉野先生です。こうして、リチウムイオン電池の原型ができました。

充電をして繰り返し使えるリチウムイオン電池は、軽いうえに高い電圧が得られます。今日のタブレット端末や携帯電話が軽くて小型化できたのは、リチウムイオン電池のおかげとも言えるでしょう。

グッドイナッフ博士、ウィッテンハム博士、吉野博士、おめでとうございます!

(さらに…)

【速報】2019年のノーベル物理学賞は宇宙の理解に関して、カナダとスイスの3博士

2019年のノーベル物理学賞はカナダのジャームズ・ピーブルス博士(James Peebles)、スイスのミシェル・マイヨール(Michel Mayor)博士、その弟子のディディエ・ケロー(Didier Queloz)博士に贈られました。

ピーブルス博士は宇宙の理論的な研究、マイヨール博士とケロー博士は太陽系の外にある惑星「系外惑星」の発見をした方々です。賞金の半分はピーブルス博士に贈られ、その残りの半分をマイヨール博士とケロー博士が分けます。

ピーブルス博士は初期宇宙がどのようにできていたかを研究していました。宇宙マイクロ波背景放射の観測でも重要な貢献をしています。ビッグバンからどのように宇宙ができていたのか、元素がどのようにできたのかの理解に関する研究などがあります。宇宙背景マイクロ波放射に関してはすでに観測のチームがノーベル賞を受賞しています。ですが、ピーブルス博士の理論的な計算がなければ、観測も難しかっただろうといわれています。未来館の科学コミュニケーション専門主任の池辺靖によると「もうずっと、この人がまだ受賞していないなんて!という状態だった」そうです。

系外惑星の発見に関しては、2015年に科学コミュニケーターの谷明洋さんが受賞を予想して、受賞した場合の予定原稿を残していました。以下にその原稿を転載します(なお、谷さんは現在は会社員をしつつフリーランスの科学コミュニケーターをしています)

ーーーーーー元・未来館の科学コミュニケーター谷明洋さんによる原稿ーーーーーーー

マイヨール博士とケロー博士は1995年、恒星の周りを回る太陽系外惑星を初めて発見しました。スイス・ジュネーブ天文台で、マイヨール博士が、当時大学院生だったケロー博士を指導していた、という関係です

概要は、2015年9月23日の予想記事から、大きく外れてはおりません。
https://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/201509232015-5.html

内容をざっくりとまとめると、
・太陽系外惑星は、太陽以外の恒星(=夜空に輝く星)を回る惑星。
・マイヨール博士とケロー博士が1995年、はじめて(*)発見した。
・「生命が住む惑星が、宇宙のどこかにきっとある」ということを示し、人類の宇宙観を大きく更新した。

ということになります。

*「初の太陽系外惑星の発見」は、この3年前の1992年、ポーランド出身のアレクサンデル・ヴォルシュチャン博士によってなされました。ただし、中心にあったのは太陽のような恒星ではなく、「パルサー」と呼ばれる超新星の残骸でした。

(さらに…)

2019年もノーベル物理学賞を楽しもう!【後編】~たくさんの窓から見える新しい宇宙~

こんにちは!ノーベル物理学賞チームぶつりーずの片平です。
みなさんにノーベル物理学賞を通してみた、物理研究の面白さを紹介するブログ後編です!

前回のブログで、2002年ノーベル物理学賞"天体物理学とくに宇宙ニュートリノの検出へのパイオニア的貢献"と"宇宙X線源の発見を導いた天体物理学へのパイオニア的貢献"に代表される、宇宙を見つめるたくさんの窓、マルチメッセンジャー天文学が開かれる歴史を見てきました。

今回の記事では、マルチメッセンジャー天文学によって、どんな宇宙の姿が見えてくるのか、現代の研究についてお話していきます。

(さらに…)