ハシボソミズナギドリの渡りとざわざわしちゃう親子関係

皆さん、こんにちは。科学コミュニケーターの志野 渚(しの なぎさ)です。

今回は星の話ではありません。鳥の話です。

今年2018年1月8日に未来館で開催された北極イベントにファシリテーターとして参加しました。そこで初めて知った北極の世界!その中でも私が担当した「渡り鳥」についての研究を知ってびっくりしたのです。

私自身、未来館に来るまでは星にしか興味がありませんでした。ですがこのイベントに参加したことで、生き物にも興味が沸いてきたんです。

ということで、星にしか興味がなかった私が「なにこれ、面白い!」と思った渡り鳥についてご紹介したいと思います。どうぞ、お付き合いください。

さて、今回の主役は「ハシボソミズナギドリ」という渡り鳥です。皆さん、聞いたことありますか?私は全く知りませんでした。この鳥は体重が500~600gで翼を広げると1m程度。カラスを細身にしたくらいの鳥です。写真を見てもらうとわかる通り、羽の色は地味だし、アホウドリやダチョウのように格別に大きいわけでもないし、どこにでもいるような鳥です。

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ベーリング海で水面近くを滑空するハシボソミズナギドリ

(撮影:北海道大学水産科学院 西澤文吾)

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どうして分かった?巨大隕石衝突 ~トークセッション「日本で見つけた! 巨大隕石衝突の証拠」レポート

「巨大隕石衝突」- 恐竜絶滅の原因や、映画のモチーフとしてご存知の方も多いのではないのでしょうか。2013年にロシアに落下した隕石は、直径が恐竜絶滅を引き起こした巨大隕石の100分の1にも満たず、地表に直撃もしなかったのにもかかわらず、何千棟もの建物に大きな被害を与えました。そんな巨大隕石衝突ですが、長い地球の歴史の中では珍しいことではなかったことが地表に残るたくさんのクレーターから明らかになっています。

一方で、隕石衝突が地球に住む生き物にどれくらいの影響を与えたかは、恐竜絶滅のあった6600万年前の事件をのぞき、ほとんど分かっていません。

そんな中、若い日本人研究者が、約2億1500万年前、三畳紀とよばれる時代の末期に起きた巨大隕石衝突の証拠を岐阜県の地層から発見しました。隕石衝突時にできた地層がわかれば、それが地球環境に与えた影響を知ることもできます。

去る1月13日に開催したトークセッション「日本で見つけた! 巨大隕石衝突の証拠」では、この発見者、千葉工業大学の佐藤峰南さんに直接お話を伺いました。どうやって隕石衝突の証拠を見つけたのでしょうか?そして隕石衝突によって、地球はどう変化したのでしょうか?

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かわいいウサギとかっこいいジャイアントインパクト

みなさん、こんにちは。

科学コミュニケーターの志野です。

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。宇宙に電波望遠鏡好きな私のブログですから、予想はついていると思いますが、今回は宇宙ネタでいかせていただきます!

皆さん、最近夜空を見ましたか?実は今年前半は天体ショーがたくさんあったのです。もう終わってしまいましたが、1月4日にはしぶんぎ座流星群が、6日には部分日食がありました。2月20日には2019年最大の満月(スーパームーン)が見られました。逆に今年、満月が最小になるのは9月14日だそうです。最大と最小のその差は視直径(見かけの大きさ)で約14%、明るさで約30%も違うそうです(中秋の名月のときですね!)。地球に一番近い天体の月は私たちの風習にも大きくかかわっていきました。その一つとしてすぐに思いつくのは「お月見」ではないでしょうか。

わたしは子供のころはススキを飾って、お団子を家族で作ってお月見をしていました。その時両親が話してくれた「お月さんではウサギが餅つきをしているんだよ」という言葉。

みなさんも一度は聞いたことがあると思います。月のウサギ。これは下の図のようにクレーターの形をかたどったものがウサギの餅つきといわれてきました。

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皆さんは、どんな形に見えるでしょうか?

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「円周率の日々」数字を無限に並べて計算してみたら(完全版)

突然ですが、3月14日は何の日だったかご存知ですか?

そうですね。円周率の日です。昨日の3月14日には私たち科学コミュニケーターが円周率と数学にまつわる記事を書きました。

・森廣がTHE PAGEに書いた記事「アキレスは亀に追いつけない? 「円周率の日」に考える無限とパラドックス」 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190314-00010000-wordleaf-sctch
・私がブルーバックスのWEBサイトに書いた記事「「円周率の日」に数字を無限に並べて計算してみたら...美しい!」 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/63388

そう、今年のテーマは円周率と無限です!

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円周率はp=3.14...と永遠に続く数です。この数字の並びから、3月14日は円周率の日と呼んで差し支えないでしょう。しかし円周率をもう少しよく見てみると、p=3.1415...ということで、本日15日も円周率の日ではないですか。円周率の日々ですね。

本記事では、上記のブルーバックスのWEB記事を掘り下げまして、完全版をお届け致します。昨日に引き続き、現実逃避を楽しんでください!

 

■1.円周率から無限への突入

この記事を書く前に、東京工業大学で数学を研究されている加藤文元先生にお話を伺う機会がありました。「数学という学問は、本来は自由な発想をしてよい学問である」と伺いました。学校のテストで解く「数学」は、数学という学問とは別物といった具合でしょうか。

 

加藤先生のこのお言葉はこの後の「無限桁の数」の話を知って強く納得しました。皆さんもこの視点で円周率「p」を見てみましょう。

 

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【速報!】「みどりの学術賞」第13回受賞者が決まりました!

皆さん、こんにちは。
科学コミュニケーターの綾塚達郎です。
最近は暖かい日が多くなり、春の訪れを感じられるようになってきましたね!
気温に加え、私達に春を感じさせてくれるのは、あちこちで芽吹く「みどり」かもしれません。

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心理学の実験にお子さんが挑戦!!~潜在情報プロジェクトの活動紹介~

お子さんとお兄さんが画面に向かっています。
一見、ふたりでアニメを楽しんでいるようにも見えますが、後ろには撮影機材がありますし、どう見ても家庭のリビングではなさそう...。

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実はこれ、未来館での一コマです。

ご挨拶が遅れました。科学コミュニケーターの深津美佐紀です。
普段は未来館の展示エリアで、来館したみなさんとお話をしています。好きな展示は「オトナロイド」「100億人でサバイバル」「ジオ・コスモス」などなど...たくさんあります!

さて、このように未来館にはたくさんの展示がありますが、展示以外にも見ていただきたいゾーンがあるのです。実は、未来館には「研究エリア」があり、研究室が併設されているのです。みなさん、知っていましたか?

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高級ブランドにも負けない価値?!細胞の中のエルメス

みなさんは「エルメス」と聞いたら何を思い浮かべますか?あの高級ブランドのバッグ?お財布?いえいえ、今回取り上げるエルメスは、細胞の中にあるエルメスです。

というわけで、みなさんこんにちは!科学コミュニケーターの田中です。これまで2つの記事で、ミトコンドリアについてご紹介してきました。今回は「細胞の中のエルメス」に注目して、ミトコンドリアのことをみていきましょう。

【これまでのミトコンドリアに関する記事】
・ミトコンドリアのほんとの姿はあの形とちょっと違う?!
https://blog.miraikan.jst.go.jp/other/20181109-4-gfprfp-mito-gfpmito-rfp.html
・もう君なしでは生きられない!ミトコンドリアと細胞の不思議な関係
https://blog.miraikan.jst.go.jp/20181221post-833.html

20190228_tanakas_01.jpg生物の教科書に載っているミトコンドリアの絵(イメージ)
本当はこの絵とは少し異なる姿をしている(詳しくは「ミトコンドリアのほんとの姿はあの形とちょっと違う?!」をご覧ください)

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20種類もの部品の在庫管理 細胞はどうやっている?


まずは下の写真を見てください。

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あらまあ。いろんな形の物がゴチャゴチャと入っていますね。

実は、この容器の中身はどれも大切な部品で、いろんな人が自分の必要とする物をどんどん持ち出していきます。一方で足りなくならないように追加もされています。

さて、あなたは、これらの部品のどれ1つとして在庫がゼロにならないように見張っている仕事を任されています。

あなたならどうやって見張りますか?

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ほったらかしで健康になる? ~体内ナノマシンによる医療革命~【前編】

ミクロのサイズになった医療チームが、要人の手術をするため体内に送り込まれる作戦を描いたSF映画「ミクロの決死圏」。東京大学特任准教授の安楽泰孝氏はここで描かれた世界を現実のものにしようと研究を進めています。

安楽氏が体内に送り込むのは米粒の10万分の1サイズの「ナノマシン」です。体内でこのナノマシンが24時間365日検査を続け、病気になりそうな部分を見つけるとマシンの中から必要な薬だけを放出して治療まで行う。こんな未来を思い描いています。

2018年12月9日に安楽氏をお招きしてトークセッション「ほったらかしで健康になる?~体内ナノマシンによる医療革命~」を行いました。
イベントでは、安楽氏からナノマシンが実現した先の未来にどんなビジョンを思い描いているのかをお話し頂き、話を聞いた参加者の期待や不安、考えたことをふせんに書いてもらい、その場で共有しました。

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このブログでは前編で安楽氏の研究内容を、後編 (執筆中)では安楽氏がナノマシン実現後に想い描く未来とそれを聞いた私を含む参加者が考えたことを報告します。

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植物の生育に良い土ってどんな土だろう?

こんにちは。科学コミュニケーターの綾塚達郎です。

皆さん突然ですが、植物の生育に良い土って、いったいどんな土でしょうか?

身の回りにある土をよくよく見てみると、植物がたくさん生えている土もあれば、まったく生えていない土もありますよね。
一方で、園芸店に行けば値段がついているような土もあります。

これらの土には一体どのような違いがあるのでしょうか?
植物を育てるために使う土は、そのへんにある土ではだめなのでしょうか?

この疑問を少しでも解消すべく、ちょっとした比較実験を行ってみました。

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