こんにちは!展示開発課の鈴木です。
8月1日より、第11期となるメディアラボ展覧会「フカシギの数え方」がはじまっています。
JST ERATO 湊離散構造処理系プロジェクト(以下、湊プロジェクト) (リンクは削除されました)のみなさんと一緒に制作しました。
まずはこちらの動画をご覧ください。
ごくシンプルに道順がいくつあるかを数え上げているだけなのに
那由多だの阿僧祇だのという聞いたこともない数の単位があらわれました。
展示会場に置いてあるパネルの制作段階での図面を特別にご紹介します。
いかがでしょう?一覧してみると、ものすごい勢いで増えていることがわかりますね。
タイトルの『フカシギの数え方』は、那由多の次の単位、思うことも議論することも不可能と書く不可思議から来ています。
不可思議は略して不思議、1のあとに0が64個もつづく数です。
「○○の七不思議」なんて良く聞きますけど、実はとんでもない数です。
動画でご紹介した内容は、たとえばカーナビゲーションで経路検索をすることと同じです。
ポイントは実生活に応用するために、最短経路だけでなくすべてを数え上げることです。
すべて数え上げることで「なるべく左折だけで行けるルート」とか「海も山も見えるルート」を柔軟に調べることができますし、
道路工事や渋滞、災害などで道路が急に通れなくなっても、すぐに対応できます。
「とにかく、すべて数え上げれば良いのね!」 ...ちょっとお待ちください!
それでは、こちらの動画をご覧ください。
すでにたくさんの方にご覧いただき、大反響をいただいてびっくりしています。
とは言え、オチがオチだけに、290億年を数十分にできる技術を、お姉さんに教えたくてたまりません。
数え上げ方も含めて、コンピュータにどのように計算させるか、その手順をアルゴリズムと言います。
湊プロジェクトはアルゴリズム研究の最先端を拓き、世界でも使われる技術を次々と発表しています。
最近ではは21×21の数え上げにも成功されています。
スーパーコンピュータのように計算そのものをとても高速に行う技術と、計算方法を工夫するアルゴリズム技術が合体することで、さらに多くの問題を解決することができます。
どちらも私たちの未来には欠かせない技術になるでしょう。
アルゴリズム、その神髄は?応用例は?研究者の素顔は?すべての答えは日本科学未来館3Fのメディアラボ展示場にあります。
「フカシギの数え方」は2013年の2月25日までです。ぜひ会場でアルゴリズムの威力を体感ください!