こんにちは。
早速ですが、オカダウミウシさんから出題です。
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問題!「ボクの目はどこにある?」
3択で答えてね。
1.触角の先
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2.触角の根元あたり
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3.目なんて無い
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さあ、どれでしょう!?
では、オカダさんからの問題に答える材料として、「ウミウシはなんの仲間か」を考えてみましょう。
えーと、ナマコの仲間?
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……よく間違われますが、違います。
カラフルで綺麗でかわいいウミウシが、ナマコの仲間であるわけがありません!
(※私はナマコも大好きです。なお、ウミウシのかわいさに関しては感じ方に個人差があります。)
ナマコは、ウニやヒトデの仲間。棘皮動物門(きょくひどうぶつもん)というグループの仲間です。
「門」というのは、生き物を分類する時に使うグループの階層の名前です。詳しくは、安曽の記事 (リンクは削除されました)をご覧下さい。門は「動物界」に続く、大きい方から2番目の階層。
つまり、ナマコとウミウシは、かなり遠い仲間なのです。
じゃあ、ウミウシは一体なんの仲間?
イラストのウミウシの形をよく見てみましょう。ほら、似たようなシルエットの生き物を知りませんか?
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そう、じめじめしたところによくいるアイツ。ナメクジによく似ています。
ナメクジの仲間は?カタツムリ!
カタツムリは背中に貝がついていますね。ということで、カタツムリも、ナメクジも、ウミウシも巻き貝の仲間です。ナメクジとウミウシは、巻き貝なのに貝殻をなくしてしまった奴らです。中には、ちょっぴり貝殻の痕跡がある種類もいますよ。
ちなみに、巻き貝は軟体動物門(なんたいどうぶつもん)に分類されます。
さあ、ここでオカダさんからの問題に戻りましょう。
「オカダウミウシの目はどこにある?」
ウミウシはカタツムリの仲間だっていうのなら、答えは「1.触角の先」だ!
……と、思ったあなた。はずれです。
百聞は一見にしかず。正解は、写真でご覧ください。
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矢印の先にある小さな黒い点がわかるでしょうか。これがオカダウミウシの目です。
ちなみに、写真の様子で気がついたかもしれませんが、オカダウミウシはとっても小さなウミウシ。成長しても、体長2~3mmほどにしかなりません。
ということで、正解は「2.触角の根元あたり」でした。
他のウミウシも見てみましょう。
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このウミウシも、やっぱり触角の根元あたりに目がついています。
「でもね……」
あら、なにか言いたげなウミウシさんがいます
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これは、一番初めに「ウミウシさん」 (リンクは削除されました)として登場した、アオウミウシさんです。
アオウミウシには、目はありません。あった場合でも、痕跡的で皮膚の下に埋もれていてほとんど機能していません。オカダウミウシやミドリアマモウミウシには目がありますが、光を感じる程度のものだろうと考えられています。
ウミウシ達は、とても綺麗な色をしているにもかかわらず、色を判別できる目を持っていないのです。
人間の常識から考えると、目の位置も、派手な色もなんだか不思議……。
でも、所変われば常識も変わる。
ウミウシにはウミウシなりの常識があるのです。