Mirai can NOW 第7弾ブログ vol. 1

「地震のほしをさぐる」ってどんなイベント? ~特設会場の様子をお届けします~

みなさん、こんにちは! 海と地形が好きな科学コミュニケータ―の澤田です。

8月1日(木)から9月9日(月)まで開催している期間限定の特別企画 Mirai can NOW第7弾「地震のほしをさぐる」。未来館の1階シンボルゾーンには、地球のダイナミックな動きである地震の謎に挑む研究を紹介する解説パネルや、地球深部探査船「ちきゅう」の模型など、みなさんを壮大な地球科学の世界にいざなう特設会場が出現しています。このブログでは、そんな会場の様子をみなさんにお届けしたいと思います!

画像1 「特設会場の様子。ジオ・コスモスの下、1階シンボルゾーンで開催中です。」

どんな展示がある?

会場では、日本で地震が多い理由や、地震の謎の解明に活躍する世界最高の掘削能力を持つ地球深部探査船「ちきゅう」、そして「ちきゅう」を使った国際的な研究プロジェクトについてパネルで紹介しています。「ちきゅう」は、東北地方太平洋沖地震発生からわずか1年という異例の短期間で、巨大地震発生の謎を調べるために研究航海へ出航し、地震発生のメカニズム解明に貢献しました。

ほかにも、実際の調査で使われた掘削パーツの実物や、「ちきゅう」の1/100模型も見ることができます。気になった方はぜひ会場でご覧ください!

科学コミュニケータ―澤田のイチオシは、会場で最大の展示「アジマススラスタ」実寸大グラフィック」です。アジマススラスタとは、「ちきゅう」の船底に6基ついている大きなプロペラで、その外径は最大4.6メートルもあります! 360度回転させることができるため、海の上で船を正確に同じ位置に保つことで、海底下の掘削作業を進めることができるのです。

画像2 「大迫力の実寸大アジマススラスタ。カメラに収まらないほどの大きさです。」

また、会場では未来館の常設展示フロアを「深掘り」してめぐることができるワークシートも配布しています。今回の企画で注目する「ちきゅう」だけでなく、人工衛星や電波望遠鏡など、常設展示フロアにはさまざまな「地球や宇宙をさぐる科学技術」があります。ワークシートを手がかりに、惑星スケールの研究を楽しみながら学ぶことができます。

画像3「会場で配布しているワークシート。どりまるくん(画像右下のキャラクター)と一緒に常設展示をめぐりましょう。」

「ちきゅう」に乗るメンバーに応援メッセージを送ろう!

もう一つオススメしたいものがあります。それは「ちきゅう」クルーへ質問や応援のメッセージを書いて投稿することができるコーナーです。2024年9月から12月にかけて、日本を含むさまざまな国から研究者が「ちきゅう」に乗り込み、東北地方太平洋沖地震の謎に再び挑みます。技術者や料理人など、「ちきゅう」クルーの立場は多様です。そんなクルーたちにむけて、会場を訪れたあなたからの質問や応援メッセージを書いて送りませんか? みなさんのメッセージは8月31日 (土) のトークイベントでクルーにお渡しする予定です。航海が始まったら、質問に対するお返事をくれるかもしれません。

画像4「メッセージコーナーのパネル。宛名と思いを書いて投函してください。」
画像5「メッセージを書いたらこちらの投函箱へ」
画像6「メッセージの宛先は研究者だけでないようですね」

さらに、「ちきゅう」のヘリデッキから見える景色を背景にした記念のフォトブースも特別にご用意しました。これであなたもクルーになりきれます!

画像7(フォトブースで私も記念撮影してみました)

このように、特別企画「地震のほしをさぐる」では、さまざまな展示や体験をとおして地球という惑星でおきる地震のメカニズムに挑む研究を深堀りしたり、その壮大なスケールを体験したりできます。

会期は2024年9月9日 (月) まで。ぜひこの夏の思い出に、未来館で最先端の地球科学研究に触れてみませんか?

参考文献

国立研究開発法人海洋研究開発機構 (編) 『Blue Earth 海と地球の情報誌』173号、2024年3月

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