特別企画「ツカレからの脱出」関連ブログ vol.1

自分らしく休んで、疲れとさようなら

このブログは、疲労と休息がテーマの特別企画「ツカレからの脱出 ~疲れとやすみのサイエンス」(2025年7月16日~2025年9月15日)の様子をお届けするブログシリーズです。

こんにちは、科学コミュニケーターの渡邉です。

 

突然ですが、ここ1週間の自分の生活を思い出してください。

こう言っている私も満員電車で通勤して、溜まった仕事を目の前にして疲労困憊......。日本リカバリー協会のアンケート結果1によると8割ぐらいの人が疲れを日常的に感じているのだとか。

そんな “お疲れ様たち”にご紹介したいのが特別企画「Mirai can NOW(ミライキャンナウ) 第10弾 ツカレからの脱出 ~疲れとやすみのサイエンス」です。

ツカレからの脱出の展示場。喫茶店をイメージしました。

疲れと休み方を知ってみる

この企画の趣旨は、疲れの科学的な正体を知り、さまざまな休み方を体験することによって、自分らしく休む方法を探すことにあります。展示の入口では生活のふとした瞬間に疲れを自覚するシーンがいくつか掲示されています。どうでしょうか、自分の疲れ。思い返すとみなさん、意外と日々、がんばっていることに気づくと思います。

展示の入口にあるいくつもの疲れあるある。

私たちが普段感じている疲れは、疲労と疲労感に分けることができます。疲労とは内臓や脳、筋肉などがうまく働かない状態で、いわば肉体的な疲れです。一方で、疲労感は私たちが感じる「疲れた」という感覚であり、精神的な疲れといってもいいでしょう。体と心、それぞれどちらを休めたいかで、とるべき休み方も変わってきそうです。例えば、疲労は寝て体を休めれば回復しそうですが、疲労感は寝ても残るかもしれません。逆にエナジードリンクを、肉体の疲労はそのままなんてことも起こったり......。自分の疲れ具合を知り、ふさわしい休み方を選ぶ必要がありそうです。

そこで、本展示では7タイプの休み方を紹介しています。

 

①やすめる:寝ることで体を動かさずにエネルギーの消費を抑えたり、簡単なストレッチで血流を良くしたりする。

②たべる:栄養のある食事をとったり、食事を控えめにして胃腸を休ませたりする。

③ふれあう:友人や家族と話したり、動物や自然とふれ合ったりする。

④たのしむ:自分の趣味を追求して、楽しい時間を過ごす。

⑤つくる:何かをつくったり、芸術作品を鑑賞したりする。

⑥きりかえる:周りの環境を変えて、気分をリセットする。

⑦はなれる:瞑想やデジタルデトックスなど、人や物から離れて、自分を見つめ直す。

7タイプの休み方をまとめて、お休みメニューとして紹介。みなさんのお気に入りはどれですか?

展示場ではさまざまなデバイスやグッズの体験があり、それぞれどの休み方のタイプに該当するのか、説明されています。どんな展示があるのか気になった方はぜひイベントページをご覧ください。展示の一部をご紹介していますよ。

あなたらしい休み方を見つけよう

万人に共通する最適な休み方はないので、自分の疲れ具合を考慮して適切な休み方を選ぶ必要があります。前述した7タイプの休み方を自分なりに組み合わせて、じぶんに最もぴったりくる休み方を探してもらうのが「おやすみブレンド」です。ワークシートをよみながら、「ふれあう」休み方は気が休まらないけど「はなれる」休み方は気分が落ち着きそうというように展示場で体験して、自分に合うか確かめていきます。つぎに7つの休み方をそれぞれ5段階で評価して、レーダーチャートに書き記しつつ、自分に合う休み方を具体的にイラストで描きます。そして展示の出口には、あなたのブレンドを投稿できる黒板があります。自分のブレンドと他人のブレンドを見比べると、想像できないような画期的な休み方を発見できるかもしれません。

こんなにおやすみブレンドが集まっています!投稿されたブレンドは個性豊か。

さまざまな休み方を体験して、自分らしく疲れから脱出する方法を見つけてみてはいかがでしょうか。ぜひ会場に足をお運びください!

 

1: 日本リカバリー協会「日本の疲労状況 2024」~「リカバリー(休養・抗疲労)白書 2024 レポート」 Vol.1~より

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