宇宙でカレーをどう食べる?!金井宇宙飛行士に聞いてきました!

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――ある日の未来館、国際宇宙ステーションの展示にて。宇宙食の展示を見ている来館者の少年との会話。宇宙食も種類が豊富になり、カレーやラーメンといった"日本の国民食"もあります。

おぐま「宇宙飛行士が半年くらい宇宙にいても飽きないように、宇宙食は種類もたくさんあるし、おいしくなってるんだよ」(←自分が宇宙に行ったわけでもないのに、聞きかじった知識を得意気に披露)
来館者の少年「へー。宇宙でカレーとかラーメンってどうやって食べるの?水も浮くんだよね?」
おぐま「(た、たしかに液体っぽいものはどうするんだろう...ゼリー飲料のようにパウチから吸うか、飛ばないようになっている?「カレーは飲み物」という話もあるし...本当のところはどうなんだろう?) 缶詰は飛び散らないようにちょっと固めてるって聞いたことがあるけど...。そうだよね、どうするんだろうね。調べておくね!」

201911oguma_01.jpg201911oguma_02.jpg未来館の宇宙食の展示。カレー(左)とラーメン(右)

その疑問の答えを探すため、おぐまは海を渡る...(といっても瀬戸内海ですが...)


11月6日から8日まで徳島市で開催された宇宙科学技術連合講演会という学会で、金井宣茂宇宙飛行士による宇宙食についての講演がありました。タイトルは「国際宇宙ステーションでの食生活と健康長寿」です。

201911oguma_03.jpg宇宙科学技術連合講演会のポスター

201911oguma_04.jpg会場にあった金井宇宙飛行士のミッションパネル

講演の後、金井宇宙飛行士に質問する時間をいただけたので、宇宙食のカレーについて聞いてみました。
「カレーはとろみがついていて飛び散らないようになっているので、袋を開けてスプーンで食べますよ。スプーンを振り回さない限り、飛んでいかないようになっています。ごはんと混ぜて食べたりもします。味覚の変化は特に感じませんでしたが、パンチのあるスパイシーな味のものが食べたくなるのでカレーはおいしかったです。ロシアの宇宙飛行士も大好きです」

201911oguma_05.jpg地元テレビ局の取材を受ける金井宇宙飛行士を遠巻きに撮影


ラーメンは宇宙滞在中に食べる機会がなかったそうなので、日清食品のウェブサイトで 宇宙食ラーメン「スペース・ラム」https://www.nissin.com/jp/news/890 について調べてみました。
麺が塊状になっています。お湯を入れてしばらく待つと、パウチを開けて食べられるようです。油井亀美也宇宙飛行士はフォークで食べていますね。

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宇宙日本食のしょうゆラーメンを食べる油井宇宙飛行士
Image Credit: JAXA/NASA


ちなみに、金井宇宙飛行士が一番好きな宇宙食は、鮭のおにぎり(正確には握ってはいない)だそうです。これを食べたい方は、Miraikan Shopでも購入できる「宇宙おにぎり」をどうぞ。中身は本物の宇宙食と同じです。お湯を入れて15分待つと、ちゃんとおにぎりになります。

201911oguma_07.jpg

宇宙おにぎり(宇宙飛行士になった気分を味わえます)

金井宇宙飛行士は講演の中で、
・宇宙では1日3度の食事は、単なる栄養補給以上の意味をもっている。食事がモチベーションを上げてくれる。他のクルーと一緒に食べるのも楽しい
・宇宙食は、災害時の非常食や、登山・遠洋航海などのときに持っていく保存食にもなる
ともおっしゃっていました。

JAXA・研究機関・民間企業が協力して、宇宙の観点から「食」について考える「Space Food X」というプロジェクトも進んでいます。https://www.spacefood-x.com/
徳島大学もこれに参加しています。だから今回の金井宇宙飛行士の講演テーマが「食」だったのですね。

少年、質問してくれてありがとう!おかげで謎が解けました(金井宇宙飛行士とお話もできました)。みなさんも未来館にお越しの際には、ぜひ科学コミュニケーターにいろいろご質問ください。その場ではお答えできないこともあるかもしれませんが、全力で調べます!

最後に、金井宇宙飛行士からのメッセージです。
「宇宙に限らず、自分が面白いと思うこと、興味のあることを探してみてください。それが見つかったら、それに向かって突き進んでいくと、自然と道が広がっていきます」

201911oguma_08.jpgおまけ 未来館館長である毛利衛からのメッセージも発見。会場の落成記念の時(26年前)のものです


*クレジット表記のない写真はすべて小熊撮影

*宇宙食については中島の記事もご覧ください! あれから50年、新たな宇宙探査時代に考えるこれからのこと【月面編】https://blog.miraikan.jst.go.jp/talk/2019070550-2.html