【詳報】2011年ノーベル物理学賞!宇宙は加速膨張している!

今年のノーベル物理学賞が発表されました。分野の順番から考えて今年は宇宙物理学だと踏んでいたところ、どんぴしゃ!
受賞者は、サウル・パールミュッター博士、ブライアン・シュミット博士そしてアダム・リース博士です。その功績も
宇宙の膨張が加速している!
ことを観測で示したこと。宇宙は膨張しているんですね。そしてその膨張はただの膨張ではありません。膨張の速さがどんどん速くなっていっているわけです!
これはとても不思議なことです。
宇宙はとても熱く密度の高い火の玉でスタートしました。「ビッグバン」とよばれています。そこから宇宙は急激に膨張し、現在のような広がりのある宇宙になったのです。
が、宇宙の中にはたくさんの物質があります。重さのある物質は重力で引き合いますので、いずれ膨張は減速され、止まって、そして収縮に転じる、と考えるのが自然です。
しかしどういうわけか、宇宙の膨張は減速するどころか、加速しているわけなのです。
この宇宙の膨張を加速する原因になるもの、宇宙項と呼ばれています。三氏の功績はこの宇宙項の値を観測で示したことにあります。それをご説明しましょう。
「宇宙は静止している」と言ったアインシュタイン
星空を見上げてみましょう。月や太陽系の惑星は近づいたり遠ざかったりして明るさを変えますし、位置もコロコロと変えます。しかし星はどうでしょう。北極星を中心に、地球の自転にあわせてくるくると回るばかりで、星は近づいているようにも遠ざかっているようにも見えません。
アインシュタインが相対性理論を書いた当時、宇宙は静止していると考えられていました。宇宙は絶対的な存在だと考えられていたので、生まれたり膨張したり、変化するものではなかったのです。
ところがアインシュタイン自身の理論によると、重力の影響により、宇宙は静止していられません。これはマズイと考えたアインシュタインは、重力と反対に働く項を式の中に導入しました。
これが宇宙項です。1917年のことでした。
アインシュタインの「人生最大の過ち」
ところが1929年、エドウィン・ハッブルという天文学者が、銀河を観測して、宇宙が膨張していることを示します。観測によると銀河が地球からどんどん離れていっている、というわけです。
そもそも銀河が遠ざかっていることを、どうやって観測するのでしょうか。
それは、光の波長を見ればわかります。光は波ですので、光の波を出している星や銀河が遠ざかっていると、波が伸びます。つまり波長が長くなるわけです。反対に近づいていると、波が縮まって波長が短くなります。これを「ドップラー効果」と呼んでいます。
(色でいいますと、赤色は波長が長く、青色は波長が短いので、それぞれ「レッドシフト」と「ブルーシフト」といいます。)
宇宙空間が伸びて、その空間上に座っている星が遠ざかっていても同じことが起こります。違いは、光の波が空間そのものによって引き伸ばされること。星や銀河から光が出たばかりのときは、レッドシフトもブルーシフトもしていません。
ハッブルは遠くの銀河を観測して、レッドシフトの度合いを調査し、遠ければ遠いほど速く後退していっていることを発見しました。地球からどの方向を見ても、天体が地球から離れていっているのです。
宇宙は膨張しているのだということがこれで明らかになり、アインシュタインは宇宙項を導入したことを
「人生最大の過ち」
と言いました。
宇宙のキャンドルを探して
さて、これで膨張する速さはだいたいわかったのですが、次に知りたいのは膨張のしかた、つまり減速しているのか、一定の速さなのか、それとも加速しているのかです。これによって、宇宙の過去と未来が決まるからです。
そこで、遠くでも観測できる明るい、宇宙全体に分布している天体を詳しく調べる必要がでてきます。
ところがハッブルがしたような銀河の観測では、なかなか正確な値が出せません。というのも、銀河の明るさや輝き方がそれぞれ違うので、正確な距離が測定できないのです。
そこで明るさが正確にわかり、一様な光源として候補となったのが超新星爆発。重たい星が一生を終えるときに起こす最期の輝きです。
とくにタイプIa(ワンエー)と呼ばれるタイプの超新星爆発は一番明るい超新星爆発です。銀河そのものに勝る明るさで輝きます。
でも一番重要なのは、爆発を起こすときの重さが皆だいたい同じだということ。なぜ同じかというと、もともと軽い星が一生を終えたのち、すぐ近くの巨大な星から物質をもらい、重さがある一定の臨界に達したときに起こす爆発だからです。重さが一定で爆発を起こすので、爆発のエネルギーも同じになります。だから、地球から見える爆発の明るさを測って、距離を正確に特定することができるというわけです。他のタイプの超新星爆発ですと、もともと重たい星が爆発するので、もともとの重さによって輝きも変わってしまいます。
さらに、明るさの変化のしかたも同じです。超新星爆発ではカルシウムや鉄、ニッケルなど、重たい元素がどんどん作られていきますが、その変化のしかたも同じなのです。この元素の構成を観測することで、超新星爆発のどの時期に相当するのかがすぐにわかります。
このように好条件がそろっているので、天文学者はタイプIa超新星爆発を「スタンダード・キャンドル」と呼んでいます。
宇宙は永遠に膨張する
そういうわけで、90年代、遠い宇宙の超新星爆発大捜索計画が始まりました。
問題なのは、超新星爆発はめったに起こらないこと。数百億から数千億個の星が集まる銀河一つで、一世紀に数回の割合です。いったん起こると数週間ほどで暗くなってしまうので、短時間で距離や明るさを特定しなくてはいけません。
そこで、月光に邪魔されない新月のときに、深宇宙を、チリにあるトロロ望遠鏡で自動スキャンし、突然明るく輝き始めた星を探します。見つかれば、それをハワイにあるケック天文台で光の解析をして、タイプや爆発後の時期を特定します。そして望みの超新星爆発なら、宇宙からハッブル望遠鏡で観測を続けます。
・・・というように、世界中の望遠鏡の数々を駆使して解析を進め、最終的に得られた結果は、下のような図。
白い点が超新星爆発のデータ。青い線上にのっています。
宇宙に物質がたくさん存在する場合、理論的には赤色の線をたどり、最終的には宇宙はどんどん収縮してしまいます。宇宙に物質が無い場合は白の線。観測結果は、物質が無い場合よりもさらに上にそっています。
これを説明するためには、アインシュタインが過去に導入して切り捨てた宇宙項が必要になります。暗黒エネルギーといわれているのは、実はこの宇宙項のこと。90年代の超新星爆発の大捜索によって、この暗黒エネルギーは宇宙の70パーセントを占めているということがわかりました。
しかし暗黒エネルギーの正体はまだわかっていません。
この結果をみると、未来永劫、宇宙の膨張はどんどん速くなっていくことになります。星々の距離は離れていきます。
宇宙に寿命はなくなります。数百億年後、私たちの銀河は真っ黒な宇宙空間にぽつりと取り残されてしまっているかもしれませんね。
(管理人による修正)
下記コメント欄のご指摘を受け、受賞者のお名前の読みを修正いたしました。(10月4日19時30分)
どうやって加速膨張を観測したのか? 続報記事を公開しました。こちらもぜひどうぞ。(10月7日18時20分追加)
さっそく、学生に紹介できる記事があって嬉しいです。
まとめていただいてありがとうございます。
ただ…「Brian P. Schmidt」のBrianの読みは、ブライアンですよ。
なお様
管理人です。コメントをありがとうございます。直しておきます。
ご指摘をありがとうございました。
重力が距離でその強さを累減する比率でもあるんでしょうか?
光度曲線の図でピークまでは「酸素からカルシウムまで」と書かれていますが、超新星爆発の元素合成は一瞬で終わり、Ia型超新星の光るエネルギー源は最初から最後までNi56とCo56の放射性崩壊です。
ノーベル賞のニュースも「受賞した」というだけの認識ではなくて、今回この記事を読ませていただいて、ある程度中身が理解できると、改めて科学って面白いました。ありがとうございます!
永久に加速して膨張するとなると最終的に、宇宙の物質密度はどうなるのか?
お見事!
予め解説記事を準備していたのも凄いですが,大変分かり易い解説ですね。ありがとうございます。
さっそく修正ありがとうございます。
あと、もうひとつ、要望があります。
もし可能であれば、どのような観測をして何が明らかになったか、ブログの「・・・というように、世界中の望遠鏡の数々を駆使して解析を進め、最終的に得られた結果は、下のような図。」に説明されていない部分を書いてほしいなと思いました。
例えば、東大の土居守教授が同じ研究をされています。
https://www.nikon.co.jp/channel/light/chap01/sec03/index.htm
にちょっと詳しく書いてあります。
(blog未来館ひと管理人による注:株式会社ニコンのサイト内にある「ニコン チャンネル」のページに飛びます)
このブログ見ている方も多いと思うので、加筆していただけると嬉しいなと思いました。
このコメントは非公開でかまいません。
よろしくお願いします。
にゃーさま
おっしゃる通り、ありがとうございます。説明不足で分かりづらいのですが、実は「酸素から・・・」と書いてある部分は、光のスペクトルで主に見られるもの、という意味で書きました。
(ご存知のように、爆発してすぐできた酸素からカルシウムが、雲のように周りを囲み、そこを通り抜けて届く光にはそれらの跡(ライン)が見られます。その雲がやがてちりぢりになると、これらの線はなくなり、ニッケルやコバルトコバルトや鉄が主要になります。)
鋭いコメント、ありがとうございました。またぜひいろいろとご指摘ください!
林田
宇宙は膨張しているのだということがこれで明らかになり、アインシュタインは宇宙項を導入したことを
「人生最大の過ち」
と言いました。
という記述は意味不明です。アインシュタインは自説が正しいと証明されたことを後悔している、と読み取れます。論理関係が狂っています。
アインシュタインの話は、それよりも少し前の段落に書くべきでしょう。さもないと論理的整合性がとれません。
佐藤さま
鋭くていらっしゃいます。宇宙が膨張するにつれ、物質のしめる割合はどんどん小さくなります。対して、エネルギーのほうの割合が増えていくことになります。
林田
なおさま
コメントありがとうございます。確かにここの思考行程はジャンプしています。いずれ第二弾でぜひ書かせていただこうと思いますので、ぜひどうぞよろしくお願いいたします。
林田
pontaさま
分かりづらかったようで申し訳ありません。
アインシュタインは宇宙項を、「宇宙を静止状態にするために」導入しました。
ところが宇宙は静止しておらず、膨張している、ということがわかり、宇宙項は必要がなかったということがわかりました・・・
という流れで書いております。
膨張自体は、宇宙項の値がゼロでも起こります。
しかし、超新星爆発の観測によりわかってきた加速度的膨張は、宇宙項が値をとることが必要になり、復活しましたが、それはノーベル賞をとられた3氏の観測によって初めてわかったことです。
林田
とってもわかりやすくて面白かったです!
ありがとうございます!
実に明快な説明で、すっきりわかりました。素晴らしい!!
私もpontaさんと同じところで引っかかりました。
↓相対性理論の方程式
静止→収縮 宇宙項なし
↓アインシュタインの修正
静止→静止 宇宙項あり
↓ハッブルの観測
ビックバン→膨張→減速→収縮 宇宙項なし
↓今回の受賞者達の観測
ビックバン→膨張→加速→膨張 宇宙項あり
というような話なんですね。
アインシュタインが宇宙項で後悔した話は聞いたことあったのですが、よくわかってませんでした。わかって良かったです!
とても分かりやすい説明です。
宇宙物理学って凄く興味深いと思っている人は多いと思いますので、こんなに分かりやすく説明していただけると
余計興味が湧きますね!
ありがとうございました。
書き忘れましたが、この後は膨張したあとどうなるのでしょうか?
ずっと未来永劫なのでしょうか本当に?
どこかで急激な縮小とかにならないのでしょうか?
本当に宇宙は不思議だらけですね!(笑)
完全文系人間ですが、未来館のブログは難しいことでもわかりやすく書いてくださり本当ありがたいです!!
第二弾も楽しみにしております!
なおさま
管理人です。林田はお約束を守りました!
第2弾を公開しましたので、そちらもぜひお読みになってください。
続:【詳報】2011ノーベル物理学賞! どうやって宇宙の加速膨張を観測したの?
みーたそさま
管理人です。お役に立てているようで嬉しいです。管理人冥利に尽きるというものです。
林田の第二弾はつい先ほど公開しました。
ぜひどうぞ!
続:【詳報】2011ノーベル物理学賞! どうやって宇宙の加速膨張を観測したの?
”暗黒エネルギーは宇宙の70パーセントを占めている”とのことですが何を基準に70パーセントなのでしょうか?
分かっている物質も”エネルギー”として換算しているのでしょうか?
そうするとマイナスのエネルギーとプラスのエネルギーを一緒に足してしまっているみたいに見えますけれど。
大月さま
鋭いご質問です。
暗黒エネルギーが70パーセント、というのは、宇宙の中身である「物質」と「エネルギー」を足したものの中の、70パーセントということです。
現在わかっている物質は、宇宙の5パーセントに満たず、残りの約25パーセントは暗黒物質とよばれるものです。この暗黒物質も、まだ正体不明です。
さてこの暗黒エネルギーがマイナスに見えるとのこと、ごもっともです。確かに物質があると重力で引き合いますので、膨張させる暗黒エネルギーと反対のように見えます。
しかし、暗黒エネルギーはあくまでもプラスです。なぜかを説明するのによく出されるのが、ピストンです。
奥まで押し込んだピストンをご想像ください。ピストンの中は何もありません。ここでピストンの棒を引き出していくと、中には真空ができます。でもこの棒を引き出すのに、ものすごい力がいります。つまり棒を引き出すのにエネルギーが必要なのです。ということは、ピストンの中にできた真空に、このエネルギーが与えられたということになります。ですので、この真空エネルギーはプラスなのです。
暗黒エネルギーは、よく「マイナスの圧力」と呼ばれます。ピストンの中の真空の力は、外側にではなく内側に向いているからです。ですので、圧力はマイナス、でもエネルギーはプラスということになります。
ところで、このエネルギーの密度は、膨張しても一定です。一方、物質の密度は宇宙が大きくなるほど小さくなっていきます。ということは宇宙が大きくなればなるほど、エネルギーの占める割合が大きくなる、ということですね。反対にいえば、昔の宇宙は、ほとんど物質で占められていたということになります。
林田
不躾な質問に答えて頂いてありがとうございます。ダークエネルギーは「物質」と「エネルギー」を足したものの内の70パーセント。。。圧力はマイナス、エネルギーはプラス。。。なるほど。そうですか。。。昔の宇宙はほとんど物質で占められていた。。。今頭の中で答えて頂いた内容を様々に反芻しているところですがよく分かりました。ありがとうございます。
とてもわかりやすい説明でありがたいです
"減速しているのか、一定の速さなのか、それとも加速しているのかです。これによって、宇宙の過去と未来が決まる。"
とあるのですが、減速か一定の速さか加速かでそれぞれどのように宇宙の過去と未来は決められるのですか?
減速の場合はいずれマイナスになって収縮していき、一定の場合も膨張し続ける・・・のかしら、しかし過去はどう変わるのか…とつたない頭で考えておりますが、どうもよくわかりません。
"宇宙が膨張するにつれ、物質のしめる割合はどんどん小さくなります。対して、エネルギーのほうの割合が増えていくことになります。"
速度の変化によって、将来物質の占める割合とエネルギーの割合が大きく変化するのですか?
また、エネルギーの割合が物質の占める割合を大きく上回る(または下回る)と、他に影響される大きな変化はどのようなことでしょうか?
かいさま
ご質問ありがとうございます。
宇宙の過去と未来について、まだいろいろとわからないこともありますので、確定的ではありませんが、一般的にはこうなります↓
宇宙の膨張が加速していると、宇宙は膨張し続けます。減速の場合、一定の膨張速度に近づいて膨張し続けることもありえますし、重力が勝って収縮していくこともありえます。
過去についてですが、宇宙の初期は減速膨張していたと考えられています。物質が引き合うからです。現在加速膨張しているということは、減速から加速に切り替わったときがある、ということです。
最後の曲線の図を見てみてください。もしも現在、減速膨張していたとすれば、加速膨張の場合よりも宇宙の年齢が短くなりますね。
次に、物質とエネルギーの割合についてですが、速度ではなく、宇宙空間の大きさによって変化します。物質の総量は変化しないのに対し、エネルギーは空間の大きさとともに増えていくと考えられています。
このように考えると、過去に物質のほうがエネルギーよりも勝っていたのが、やがて膨張するにつれエネルギーが勝るようになり、減速→加速に転じたことも説明できるのですね。
林田
星座や星がちょっと好きなだけの、科学に詳しくない私にもすごくわかりやすい記事で感動しました。
赤方偏移とかドップラー効果のような、聞いたことのあるような単語が出てくるとより理解しやすいし、興味が増しますね!
記事を書いてくださったことに感謝です。
先日は 次の記事のところで頓珍漢な質問をしてしまいまして すみませんでした。
最後まできちんと記事を拝読していれば質問しなくても済んだものを、ずっと疑問に思って誰かにお聞きしたく思っていた事でしたので気が急いていたようです。
記事を再度拝読してみて、肝心の最後の部分をしっかり頭で消化していなかった事に気が付きました。
これからも頓珍漢な事を沢山お聞きすると思いますが、どうかよろしくお願い致します。
それで、さっそく・・、
今度はこちらの記事での他の方の質問に対するお答えの事で一つお聞きしてみたいのですが、
「しかし、暗黒エネルギーはあくまでもプラスです。なぜかを説明するのによく出されるのが、ピストンです。
・・・・・・・
つまり棒を引き出すのにエネルギーが必要なのです。ということは、ピストンの中にできた真空に、このエネルギーが与えられたということになります。ですので、この真空エネルギーはプラスなのです。」
との事ですが、
このピストンは、外側に気圧がある場合の想定ですよね?
それでは、反対に、もしも外側が真空で ピストンの内側に少し空気などの圧力があった場合は、このピストンの内側にある圧力は「プラス」という事になるのだと思いますが、
エネルギーは、「プラス」とか「マイナス」とか、どのように言うのでしょうか。
「中の空気をさらに圧縮しようとした時」とか、「膨張するままに放置している時」とかで違ってくるのですか?
よろしくお願い致します。
金子さま
ピストンについてですが、こちらは実は外側には気圧はないことを想定しています。ここにあるものは「無」と言われたり、「真空」といわれたりします。
ピストンを引き出すのに「ものすごい力がいる」という表現に語弊がありましたね。申し訳ありませんでした。
エネルギーというは、基本的にプラスです。マイナスのエネルギーは特殊な概念として出てくることもありますが、基本的にはエネルギーは「ある」か「ない」かです。
中の空気を圧縮しようとするとそれだけ「仕事」が必要になります。この「仕事」量がエネルギーとして中に蓄えられます。
ここでピストンを放すと、中の空気がピストンを押し出して「仕事」をします。つまり中に蓄えられたネルギーが再び外に出て行き、中のエネルギーはそれだけ減ります。でも仕事ができるのは、そもそも中にエネルギーがあったからなんですね。
林田
○ (今回のお話で) ピストンは外側に気圧がないことを想定している
○ エネルギーというのは 基本的に「プラス」
○ 仕事ができるのは、そもそも中にエネルギーがあったから
ーーなんですね。 分かりました。
どうもありがとうございました!
また よろしくお願い致します。
新聞の記事を見て「宇宙が加速的膨張している」って書いてあっても詳しい(しかもわかりやすい)解説がなかった。
ネットで検索してここを見つけました。
いやー大変良かったです。
ちょっと新聞より詳しい解説ほしいけど専門的過ぎない感じというちょうどよい温度かげんのサイトで気に入りました。
これからもがんばってください。
林田美里様、物質とエネルギーの関係についてお教えください。「宇宙が膨張するにつれ、物質のしめる割合はどんどん小さくなり、それに対してエネルギーのほうの割合が増えていく」というお話でした。この度発見された宇宙の加速膨張の主役と見做される所謂「暗黒エネルギー」の量は、宇宙全体の70%以上を占めるものであって、そこには暗黒物質も星や人間といった物質を含まないということでした。宇宙を加速度的速さで拡張してゆくこれほどまでに巨大なエネルギーは、どう理解したらいいのでしょうか。いかなる物質にも等価し得ないとすれば、あなたが比喩で言われたある種の「真空エネルギー」のようなものと考えていいのでしょうか。この場合のエネルギーは、明らかに質量と等価性のエネルギーではないからです。さすれば、エネルギーにはエネルギーそのものと質量と等価性のエネルギーの二種類あるのでしょうか。Y・I
それは、光の波長を見ればわかります。光は波ですので、光の波を出している星や銀河が遠ざかっていると、波が伸びます。つまり波長が長くなるわけです。反対に近づいていると、波が縮まって波長が短くなります。これを「ドップラー効果」と呼んでいます。
:::::::引用ここまで:::::::
上記の記述がよくわかりませんでした。
「遠ざかっている銀河が出している光の波長が変わる」
のではなくて、
「遠ざかっている銀河が出している光の波長を、
地球上で観測すると波長が長くなっているようにみえる」
ということで良いですか?
よろしくお願いします。
Y・Iさま
暗黒エネルギーの正体はまだわかっていません。
暗黒エネルギーにかぎらず一般的にいうと、一口にエネルギーといっても、いろいろなエネルギーがあります。物質の重さはエネルギーですし、重さがなくても動いていると運動エネルギーを持っていることになります。何もない「真空」でも、エネルギーを持っており、それが真空エネルギーと呼ばれています。
暗黒エネルギーの候補はいくつかあって、「真空エネルギー」もその一つです。しかし真空のエネルギーを計算してみると、必要なエネルギーの10の120乗(1にゼロが120個続く値)倍という膨大なエネルギーになってしまうことから、宇宙の最大の謎の一つに数えられています。
真空エネルギーのように密度が変化しないものの他に、時間によって変化するエネルギーを暗黒エネルギーだとする理論や、他の宇宙モデルを使って矛盾を説明しようとする理論などもあります。
これらの理論は近い将来もしかしたら観測で確かめられているかもしれません。これからの研究が楽しみですね。
林田
tanakaさま
ドップラー効果の定義といたしましては、波を出しているもの(もしくは吸収しているもの)が「動いている」ため、波長が変わることをいいます。波長が変化するのは波が出たり吸収されたりする瞬間です。
ですので、ドップラー効果の場合、銀河近辺で観測しようと地球上で観測しようと、同じ方向に出た光を観測している限り、波長は同じだけ変化しています。
(これに対し赤方偏移は、波を出した瞬間には波長は変わらず、波が伝搬するときに引き延ばされて波長が変わることをいいます。
赤方偏移の場合は、銀河近辺で観測すれば波長は変化がないのに対し、遠い地球上で観測すれば波長は大きく変化していることになります。)
林田
ありがとうございます。
少しずつわかってきました。
世の中、不思議なことばかりですね。
でも、こうして少しずつ解明されていく瞬間に
立ち会うことができることは、良いことですね。
この時代にアインシュタインが生きていたら…
なんてことを、ときどき空想します。
非常に興味深く拝読いたしました。ありがとうございました。
空間が伸びるということについて直感的に理解しにくいので、質問させていただきます。
(1)
レッドシフトの説明の一つとして、「宇宙空間が伸びて、その空間上に座っている星が遠ざかっていても同じことが起こります。」との記載がありました。
量子的なスケールで見ると物質はスカスカであることを考えると、宇宙空間が伸びた場合、波長を測る物差し自体も伸びてしまい、波長の変化を正確に測定することはできないのではと考えますが、そのような事態にはならないのでしょうか。
(2)
空間が伸びた場合、物質間の力学的なバランスが崩れてしまい、安定して存在できないようなイメージを持ちますが、どのように理解したら良いでしょうか。
ご回答いただけたら幸いです。
波長の変化を観測ということですが
地球の動きと超新星の動きは計算に入っているのでしょうか?
高橋さま
ご質問ありがとうございます。
(1)確かに空間が延びるにつれて長くなる波長を測るのですが、ものさしを最初から最後まであてて測っているわけではありません。測るのは光の波が地球に着いたとき。そして、超新星爆発から光が出たときの波長は(化学構成などで)あらかじめわかっているので、その差を見るのです。つまり、最初と最後の差を見ているだけなのです。だから、ものさしに影響をうけません。
そして、空間がのびたからといって、たとえば原子間の距離も遠ざかっているというわけではありません。そうであれば物質も大きくなるはず。原子に働いている力が物質を支えています。
また、たとえば私たちの銀河系も大きくなっていっているわけでもありませんね。重力が働いているので、宇宙の膨張にもかかわらず、同じサイズを保っています。
(2)空間がのびるとどうなっていくのか、実はわかっていません。空間は真空だと考えられますが、真空は実は何もない空間ではなく、たくさんの素粒子がひしめいていると考えられています。そうした真空がどんどん増えていくとも考えられます。
またこれから膨張がどんどん加速していくと、いずれ銀河系自体も重力で支えられなくなり、星々も離れていきます。そしていずれ空間自体が引きはがされると考える人もいます。
暗黒エネルギーが何か、真空とは何か、という理解が進めば、もっとわかってくるかもしれませんね。
林田
なかさま
地球の速度はよくわかっています(地球の自転は毎時1800キロメートル、公転が毎時108,000キロメートルなどなど)、超新星爆発の動きはわかりません。(厳密にどこまで計算に入れているのかは存じません。)でもとても遠くの天体を見ているので、ローカルでの動きはあまり関係がありません。
計算してみましょう。
宇宙の膨張速度は、10億光年ごとにだいたい毎時1億キロメートル。80億光年先ではだいたい毎時8億キロメートルで遠ざかっています。
これに対し、超新星爆発も太陽と同じくらいで動いているとすると、銀河の周りを毎時828,000キロメートル、銀河群の中を毎時144,000キロメートル、超銀河団の中を毎時2,160,000キロメートルで動いているので、合計最大でも毎時300万キロメートルということになります。
だいたい1.5億光年以内では、天体の回転や動きによりドップラー効果の影響を大きく受けることがわかっています。今回の超新星爆発の観測は数十億光年以遠。観測できないものはエラーバーとして計算されます。
林田
林田さま
ご回答ありがとうございます!
空間が延びることによって、ものさしのサイズは変わらないのですね。
ということは、暗黒エネルギーは、通常のスケールでは無視できるようなごく弱い働きしかせず銀河自体のサイズを変えるようなことはないが、もっと大きなスケールで見ると、銀河同士を引きはがすような莫大なエネルギーになるということですね。ん~・・・何かすごいですね。笑
度々申し訳ありませんが、もう一点教えてください!
相対性理論及び宇宙加速膨張論は、次のような仮定に基づいたものであり、現状の観測結果に非常によく合致しているため支持されていると認識しています。
・光の速度は観測者に依らず一定
・レッドシフトの原因はドップラー効果
もし、これらの仮定が崩れるようなことが発見されれば、現在の宇宙モデルはまた修正が必要になるのではと思われます。
「これらの仮定は間違っている!」と主張するガッツあふれる研究者はいないのでしょうか??
高橋さま
もちろん、つくられた理論は間違っていないか、常にいろいろな方向から試験されています。
相対性理論のばあい、現在観測されている範囲では非常によく合致していて、疑う余地がありません。しかし、例えば大変な高エネルギーの範囲では、この理論の前提条件も崩れてしまうかもしれません。そういった場合のために、例えば、光の速さは今と昔では違っていた、と唱える人などもいて、それをどう相対論に組み入れるか、などの研究をしている人もいます。そしてそれらの事象を観測するための実験も実施されています。
研究としては主流とはいえないかもしれませんね。(おもしろいのは、こういった研究の研究意義を認めるか認めないかも、その国の文化によることです。そして歴史的にも革新的なアイデアは主流ではないところからでてきます。)
また、少し前にニュートリノが光速を超えているという実験結果がありました。
https://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/201109257122
これが他実験により確認され、ニュートリノのふるまいが相対論の枠組みを越えている場合、大幅な改造が必要になるかもしれません。
赤方偏移は例えば重力が強いところでも起こります。しかしこのためには大変な重さの物質が必要で、観測にあるほどの赤方偏移は起こらないことがわかります。また観測されている赤方偏移は局所的なものではなく、距離にほぼ比例して大きくなり、きれいな曲線状にのります。このため、宇宙の空間全体が動いているとみるのが妥当なのです。
しかし、宇宙赤方偏移が宇宙が延びていることが原因ではないかもしれない、という視点は、とても重要です。とくに研究者も予測しなかった加速膨張を導き出してしまいましたので、その実験結果を否定するため、さまざまな検証が行われました。
例えば、今回の結果は、超新星爆発があるべき位置よりも遠くに見える(暗く見える)という観測結果でしたので、この暗さを説明するためいろいろな仮説がたてられ、検証されました。
宇宙の加速膨張は、二つの独立した研究グループによって導き出されたもので、そのぶん信頼性も高いのです。しかし相対性理論も完璧ではありません。まだまだわかっていないことは多く、研究者の方たちがさまざまな角度から検証しています。
これからの物理学の展開が楽しみですね!
林田
林田さま
なるほど!現在も多くの研究者によっていろいろな検証がされているのですね。
特にニュートリノが光速を超えているという実験結果は衝撃的ですね・・・!今後の展開が非常に楽しみです。
丁寧なご回答をいただき、本当にありがとうございました。
疑問に思ったことです。
まず確認です。「宇宙の膨張が一定」の場合、「50憶光年先からのレッドシフト度合いを1とした時100憶光年先からのレッドシフト度合いが2」という考え方で合っているでしょうか?
この通りとすると「宇宙の膨張が加速」の場合、例えば「50憶光年先からのレッドシフト度合いを1とした時100憶光年先からのレッドシフト度合いが2.5」とします。
これを光年を距離の単位と考えると「遠くの宇宙(銀河)ほどより速く遠ざかっている」から宇宙の膨張が加速しているとなります。
しかし光年は時間(情報の時間的古さ)も表すため「古い宇宙(銀河)ほどより速く遠ざかっている」となりこれでは膨張が減速しているように感じます。
どのように考えれば良いのでしょうか?
またこのような考え方をすると宇宙の膨張が加速しているかどうかを観測するには、今日の100憶光年先からのレッドシフト度合いと1年後(またはもっと間隔を空けて)の100憶光年先からのレッドシフト度合いを比較しなければ分からないのではないか、と考えてます。
質問です
宇宙の時間の進みが昔ははやくて
今は遅くなっていて最近ほど
遠くから光がやってきたように感じられ
それにより超新星からの光が
赤方偏位することは
ありえないですか?
教えて頂きたいのですが・・・、
超新星のレッドシフトが、
縦ドップラーによるものか、横ドップラーによるものか、
検証はされているのでしょうか?
はるさま
まず、宇宙の膨張が一定の場合、距離に比例するのは、レッドシフトではなく、速度です。
「遠くの宇宙ほどより速く遠ざかっている」ことから、1929年天文学者ハッブルが宇宙の膨張を導き出しました。加速膨張は関係がありません。
レッドシフトは、波長の伸び比率で定義されます。例えば波長が2倍に伸びているとレッドシフト=1。3倍に伸びているとレッドシフト=2という具合です。波長が伸びていなければレッドシフトはゼロです。
このレッドシフトは、光波が膨張している宇宙空間に引き延ばされて起こります。ですから地球にたどりつくまでにどれくらいレッドシフトしたかを見れば、宇宙がどれくらい膨張したかがわかります。つまり、現在の宇宙の大きさに比べ、光を出した時の宇宙の大きさがどれくらいであったかがわかるのです。
計算すると、この「宇宙の大きさの比」は、だいたい、「レッドシフトに1を足した値」だということがわかっています。
また、宇宙の膨張が一定だったと仮定すると、宇宙の大きさは時間に比例しますので、宇宙の大きさも正確にわかります。これで宇宙の大きさの比がわかりますので、レッドシフトの関係式から、5億光年先のレッドシフトと10億光年先のレッドシフトを計算してみてください。
また、宇宙膨張の加速は、直接観測しているわけではありません。「現在」は地球なので、「現在加速している」ことは観測できません。
観測で行われたことは、遠くの宇宙を見て、レッドシフトから宇宙の大きさを割り出したことです。それをいろんな距離の天体ですると、本記事最後の図の曲線が描けます。
その曲線から、「宇宙の前半では膨張は減速しており、あるとき加速に転じた。そして今も加速し続けているだろう」ということがわかったのです。
林田
たびたびすみません
地球が他の天体に引っ張られる力が増していることは
考えられないでしょうか
光の放たれる方向からの(もしくは宇宙全体からの)引力が増していて
重力赤方偏移が起こっている可能性はありませんか?
北澤さま
ご質問は時間の進み方が違うと今回のような結果にならないか、ということかと思います。
赤方偏移を説明する数あるモデルの中には、時間の進み方が遅くなっていくというものもあります。(このブログ記事で登場する宇宙の方程式は、あくまで一定の速さで時間が進行することを仮定しています。)1メートルが長くなり、赤方偏移もするというものです。
ですがこのモデルは、現在の相対論の枠組みを超えてしまいます。過去の時空が現在のものと違ったものになるのです。否定はできませんが、肯定するような観測や実験を行うのも難しいかと思います。
物理学でも「時間」というのは謎の多い存在で、その定義も時代によって変わってきます。相対論はこの「時間」と「空間」を統合し、宇宙の多くの事象を説明してきました。でもまだ説明できないことがたくさんあります。
相対論を超える新たな理論がでてきて、より多くの謎を解決してくれる日がくるかもしれませんね。
林田
ハシクレさま
超新星爆発のレッドシフトは、ドップラー効果ではありません。これは宇宙赤方偏移とよばれる効果です。
ドップラー効果は光源が空間上を動いているときに起こります。
宇宙赤方偏移は、宇宙空間がのびているために起こります。光源は空間上を動いていませんし、どれも半径方向に遠ざかっています。
林田
北澤さま
宇宙赤方偏移をすべて重力赤方偏移で説明しようとする人はいます。観測されている赤方偏移を、宇宙に重力のポテンシャルをモデルして説明するというものです。その場合、宇宙は膨張しておらず、暗黒エネルギーも必要なくなります。
林田
わかりやすい回答ありがとうございます
また疑問がわきました
林田さんの回答に
もし重力赤方偏移が起こっている場合
暗黒エネルギーが必要なくなるとあります
Wikipediaで調べたのですが
暗黒エネルギーの観測的な証拠の一つとして
超新星の赤方偏移以外に
宇宙背景放射というものがあると知りました
自分は宇宙背景放射というものからどうやって
暗黒エネルギーの宇宙での割合が判明するのか
わかりません
また重力赤方偏移で説明する場合
これらの証拠との矛盾が生じることはありますか?
それとも重力赤方偏移で考えると
これらの証拠も説明がつくのでしょうか?
日本語が下手ですみません
では、質問を変えさせてください。
“宇宙空間がのびているのか?”
“宇宙空間が横へ移動しているのか?”
検証はされているのでしょうか?
ハシクレさま
「宇宙空間が横へ移動している」というのがどういうこと意味されているのかはわかりませんが、「方向によって遠ざかっているスピードが違うか」ということでしたら、検証されています。
違いはありません。
「宇宙の方向性」については、少し違ったことがいえます。長い間、観測によると、宇宙に方向性はなく、どの方向も一様にみえていました。しかしとても面白いことに、最近「宇宙に方向性があるらしい」という観測結果がでてきています。
これからまた宇宙論が面白くなりますね。
林田
北澤さま
宇宙背景放射の結果は、「宇宙が平坦である」というものでした。相対論から導き出される宇宙の方程式によると、平坦な宇宙はある一定の物質・エネルギー量を要します。
宇宙の中の物質量は重力により計算されますが、それだけでは平坦な宇宙を説明するだけの物質量がかせげません。そこで暗黒エネルギーがある、ということになるのです。
ここで使われている宇宙の方程式は、広く受け入れられている宇宙の「標準モデル」です。
一方、重力赤方偏移で説明しようとしている理論は、この標準モデルを使っていません。宇宙は膨張しておらず、静止しており、暗黒物質も暗黒エネルギーも必要ありません。
林田
林田さま、回答ありがとうございます。
「宇宙の前半では膨張は減速しており、あるとき加速に転じた。そして今も加速し続けているだろう」という結論は目にうろこでした。つまり、現在や未来において加速するかどうかは推測であり、今回のノーベル賞でも将来の宇宙が膨張しつづけることの証拠を掴んだ訳ではないのですね。
また新たな疑問です。宇宙膨張といえばハッブルの法則ですが、今回の宇宙の加速膨張によってハッブルの法則は見直されるのでしょうか?
v(膨張速度)=H0(ハッブル定数)*D(距離)
「宇宙の膨張が一定」の場合にハッブル定数が定数(一定)になるのであって、加速膨張する場合はハッブル定数が定数ではなくなり、時間に対して正の相関関係を持つ関数になる(比例する)のではないか、と思うのですが。
はるさま
ハッブル定数は、「定数」とついていますが、時間によって変化します。H0は現在の値です。正確には「ハッブル・パラメータ」とよばれています。
ハッブル定数の変化の仕方は、宇宙の中の物質・エネルギー量に関わっていて、それをアインシュタインの相対論から導くことができます。そのハッブル定数の変化の仕方の違いが、宇宙膨張シナリオの別になります。
林田
林田さま、回答ありがとうございます。
また質問になります。
回答の「ハッブル定数の変化の仕方の違いが、宇宙膨張シナリオの別になります」ですが、これは加速膨張に限定して言うと、ハッブル定数が時間に対して増加することが宇宙の加速膨張を表すことになるのでしょうか?
また、「別」と言っているのは、今回のノーベル賞の加速膨張はハッブル定数が時間に対して増加することとは別の加速膨張の現象であるということなのでしょうか?
膨張宇宙についてふと疑問に思ったので、掲示板を探していたらここに行き着いたので失礼いたします。
遠くの銀河が遠ざかる赤方変異から宇宙の膨張が加速しているとした観測ですが、遠くを観測すると言うことは過去を観測すること…とした論理からすれば、今届いている銀河の遠ざかる速度は過去のものなのではないのでしょうか?
今現在の遠ざかる銀河の速度は百数十億年後に届く光でないとわからないのではないかと思います。
従って、遠くの銀河が遠ざかる速度が速くなっているのではなく(過去の出来事だから)、その光が発せられたときの速度を観測しているのでは無いのでしょうか。
それを考え出すと、矛盾がどんどん膨らんで、どこかで聞いてみたくてウズウズしておりました。
もしお読みになりましたら、わかるように簡単でもいいのでお教え願えないでしょうか?
自己レスです。
今観測したデータは今の速度なのだから「加速している」としたデータは今のものでいいのですね。
簡単なことでした。
変なことを質問して申し訳ありませんでした。
空想なんですが
宇宙は初期のエネルギーを保っているのでしょうか
もし徐々に減少しているとしたら
そのエネルギーは素粒子の振動から得られているとしたら
その振動が徐々に減少したら
物質の占める部分は小さくなるのではないかと思いました
つまり地球自体が縮んでいるのではないかと
地球が縮めば相対的に宇宙は膨張します
それが加速膨張の正体ではないか?
こんな考えが浮かびました
可能性はありますか?