【速報】2019年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池で日米の3博士

やっぱり、これでした!今年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池の開発により、アメリカのジョン・グッドイナッフ博士、スタンレー・ウィッテンハム博士、旭化成の吉野彰博士です。

リチウムイオン電池の研究に関しては、2015年に科学コミュニケーターの田中健さん(現在は世界的な自然保護団体に勤務)が受賞を予想し、詳しく解説しています。
https://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/201509152015.html(リンクは削除されました。また、URLは無効な場合があります。)

ウィッテンハム博士は1970年代前半からリチウムの特性に着目し、電池への開発を手がけ始めていました。

グッドイナフ博士は、リチウムイオン電池のうち、プラス極の開発に携わりました(今回の受賞は逃していますが、この研究には水島公一先生もかかわっています)。1980年のことです。

でも、このときマイナス極はまだ良いものが見つかっていませんでした。多くの研究者がリチウム系の素材を試すなか、炭素系の素材を試みたのが吉野先生です。こうして、リチウムイオン電池の原型ができました。

充電をして繰り返し使えるリチウムイオン電池は、軽いうえに高い電圧が得られます。今日のタブレット端末や携帯電話が軽くて小型化できたのは、リチウムイオン電池のおかげとも言えるでしょう。

グッドイナッフ博士、ウィッテンハム博士、吉野博士、おめでとうございます!

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