1分農業ブログ

vol.5~踏まれたら立ち上がらない。二頭身のたんぽぽ~

皆さんこんにちは。科学コミュニケーターの綾塚です。
暖かい日も多くなってきましたね。
春の兆しとともに1分農業ブログ第5弾お送りいたします!

東京テレポートから未来館までの通勤路、春の"雑草たち"※を楽しめます。
その中に、ひときわ背丈低く花を咲かせるたんぽぽが目に留まりました。

※"雑草"って呼ばないで!→「1分農業ブログvol.2 ―"雑草"に潜む言葉の落とし穴―」https://blog.miraikan.jst.go.jp/other/201810051vol2.html

二頭身のたんぽぽ(セイヨウタンポポ)。芝刈りが頻繁に行われているせいか、背丈が低い

背丈が、低い!!もはや二頭身!!
よく見る姿はもっと首が長い印象でした。

ですが、これは道ばたの草花にはよくある話です。
「踏まれても何度でも立ち上がる雑草魂!」は実は違います。

何回も踏まれたら立ち上がりません。
このしたたかさこそが本当の雑草魂なのです!

こうした草花の目的は、花を咲かせ種をつけ、次世代に命をつなぐことです。条件が悪ければ身体の成長はそこそこにし、次世代を残せるように花を咲かせます。状況に応じて身体を変化させる特徴を可塑性(かそせい)といいます。同じ種類の草花でも場所によって見た目が変わるため、環境の変化によっていろいろな姿を楽しめます。

私はこの目的に忠実に生きる姿にいつも感動させられています!
...ただ、これから観察される皆さんは道端の草花に胸を打たれすぎた結果、遅刻しないようにお気を付けくださいね笑

それでは、ごきげんよう。

―以下、春の草花たちの小ギャラリーをお楽しみください♪

ホトケノザ。葉が仏様の台座に見える。春の七草にでてくるホトケノザは別の植物で、本名はコオニタビラコ。写真のホトケノザは食べてもあまり美味しくない
ハハコグサ。春の七草でいうゴギョウ。食べられる
ミチタネツケバナ。近縁種のタネツケバナは水田の近くによく生える。タネツケバナの花が咲くころに種籾を水に漬け始める目安とする、ということで"種漬け花"

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