9/27(日)開催! オンラインイベント「2050年、みらいのお月見! ちきゅうをながめながら、何食べる?」

突然ですが、みなさん!今年もこの季節がやってきました。秋の未来館といえば・・・そう、お月見イベントの季節です!(強引) 1年のうちで最も美しい月が見られるという中秋の名月の時期に合わせて、毎年お月見イベントを開催してきました。今年の中秋の名月は、101日(木)。そこで今年は927日(日)に、「未来のお月見と月での食」をテーマにオンラインイベントを開催します!

https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202009091550.html

今回は、そのイベントの前に、ちょこっと先取りブログをお届けします。

いつの時代も夜空を見上げて

中秋の名月には、ススキやお団子などをお供えし、夜空の月を愛でるという風習は古来より親しまれてきました。月をながめて楽しむというのは縄文時代よりあったとされていますが、風習としてのお月見は、平安時代に中国より伝わったと考えられています。当時は、貴族の中で親しまれ、宴を開き、月をながめながら和歌や管弦を楽しんだといわれています。室町時代には、お団子をお供えするようになり、やがて江戸時代には庶民にも広がり、今のお月見スタイルが定着しました。お月見は、秋の収穫物への感謝の意味もあり、お団子だけでなく、里芋やさつまいもなどをお供えする地域もあります。また、お供えしたものを食べることで、健康や幸福をもたらすともいわれています。日本ではお団子を食べますが、中国では満月に見立てた月餅というお菓子を家族で楽しむそうです。

このように、いつの時代も夜空に浮かぶ月を見上げ、お月見を楽しんできた人類ですが、これから先、“新たなお月見のかたち”が登場するかもしれません。

見上げる場所から、行く場所、そして…

見上げる場所だった月に手を伸ばしたのが、今から約60年前のこと。1959年に旧ソ連が打ち上げた世界初の月探査機 ルナ1号を皮切りに、多くの探査機が月を目指しました。1969年には、アメリカが人類初の月面歩行を達成。その後、日本を含めたさまざまな国が月探査機を打ち上げ、詳細な科学研究が行われてきました。現在では、2024年に再び月に人を送り込むアルテミス計画や、月の周りに宇宙ステーション、そして月面にも基地を建設する計画も進められています。さらに将来的には、月面に町を作り、一般の人たちが月で暮らすような未来像も描かれており、月は「見上げる場所」から「行く場所」へ、そして「住む場所」へと変わろうとしているのです。

地球をながめながら、何食べる?

月に人が住むような未来では、そこに暮らす子どもたちは月の学校へ、大人たちは仕事へでかける。そして、地球で中秋の名月のお月見を楽しんでいるころ、月で暮らす人たちは夜空に浮かぶ地球をながめる、“お月見”ならぬお地球見を楽しんでいるかもしれません。もし、あなたが月で暮らすようになったら、地球をながめながら何を食べたいでしょうか。たとえば、次の3つのお弁当が月のスーパーマーケットに並んでいたら、どうでしょう。

材料は全部、地球から運んだもの!月では貴重な地球の味を!
月で育てた野菜と大豆で作ったハンバーガー!栄養満点!
料理が作れる3Dフードプリンターで、好きな形、好きな味を自由自在!

ちきゅうべんとうの食材は、すべて地球から輸送するのでちょっとお高め。しかも、地球の天然水が飲めるのはこのお弁当だけです。地球で食べても美味しいですが、地球を見ながら食べるとよりいっそう美味しさが増すのでしょうか。

月べんとうは、月面農場で採れた新鮮な野菜や虫が材料です。地球ではお月見の季節になると、目玉焼きを月に見立てた「月見バーガー」をよく目にしますが、月面での家畜の飼育は難しいため、残念ながらこのお弁当のハンバーガーはたまごなしです。(※ミドリムシは藻の仲間で、虫ではありません。)

そして、見た目が楽しい“うちゅうべんとう”。ペースト状の食べられる材料をインクにして、立体的に食品を作れる3Dフードプリンターを使うことで、好きな形、好きな味が自由自在です。食べながら、「ロケットのフェアリングの構造は~」や、「はやぶさがタッチダウンしたのはイトカワのここで~」など、宇宙話も盛り上がりそうです。

さて、この3種類からどのお弁当を選びますか?このブログの下にあるアンケートサイトから、みなさんが食べたいお弁当を投票することができます!投票以外にも「未来にはどんな食べものがほしいか」、「未来の宇宙での食事について、登壇者に聞きたいこと」なども自由に記入することができますので、ぜひご参加ください。また投票は、イベントの協力科学館(旭川市科学館サイパル、はまぎん こども宇宙科学館、福井県児童科学館 エンゼルランドふくい、福岡市科学館)および未来館の各館内でも実施しています。全国のみなさんからいただいた投票結果は、イベント当日、そして後日ブログで発表します!

オンラインイベントでは、“宇宙×食”の未来を考えるプログラム SPACE FOODSPHEREから田中宏隆さんと菊池優太さんをお招きし、投票結果を見ながら未来の月での食について楽しくお話を伺います。最新の食に関するテクノロジーもご紹介!月にある限られた資源を活用し、どのように食料を生産するのか、そして地球環境とは大きく異なる月ではどのような食文化が生まれるのか、一緒に未来の食を考えましょう!みなさんのご参加、お待ちしています!


▼アンケートはこちら(927日まで実施中!)

https://miraikan-opinionbank.svy.ooo/ng/answers/796aa7335881d1b1d0d95cbd3785fe/

▼イベントの詳細はこちら

You Tube Live「2050年、みらいのお月見! ちきゅうをながめながら、何食べる?」

◇日時:9月27日(日)17:3018:50

◇対象:小学校低学年とその保護者(その他のみなさまも大歓迎です!)

◇ゲスト:

田中宏隆さん(株式会社シグマクシス ディレクター / 一般社団法人SPACE FOODSPHERE理事)

菊池優太さん(JAXA 新事業促進部 J -SPARCプロデューサー / 一般社団法人SPACE FOODSPHERE理事)

https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202009091550.html

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