新トークプログラムのご案内

お台場に地底人あらわる!?

 みなさんは野外などで「地層」を見たことがあるでしょうか? 山や川に遊びに行くと、砂や泥が長い時間をかけながら積もってできたシマシマ=地層が見られることがあります。地層の中には大昔の生物の化石や過去に起きたさまざまな出来事の痕跡が残っており、地球の歴史を読みとくヒントがたくさん隠されているのです!

城ヶ島(神奈川県)の小さな崖で見られる地層。かたさが層ごとに異なり、もろい層ほど削れやすいので、表面がうねうねしています。

 貴重な情報の宝庫である地層。実はいまこの瞬間も着々と新しい地層ができつつあり、研究者による調査が進められています。私たちが暮らす現代に積もった砂や泥の中からは、いったいどんな物が見つかると思いますか?

 そんな地層をめぐる研究の最前線をお伝えする「科学コミュニケータートーク」が10月から新たに始まります。来館者のみなさんに多彩なトピックを約15分間でお届けするこのトークプログラムは、未来館の目玉の一つ。新しいトークでは「ほりだせ! 地球のいま・むかし ~地底人どりまるくんの探検記」と題して、みなさんを地層の世界にご案内します。好奇心いっぱいの地底人「どりまるくん」と一緒に、大地や海底の下にどんな物が埋まっているのか探ってみましょう。この探検を終えるころ、あなたのなかの地球のイメージがちょっと変わっているかもしれません。

 どりまるくんに会いに、ぜひ未来館へおこしください!

どりまるくんが頭にかぶっているのは、穴を掘るときに使われるドリルビットという道具の一部。自慢の帽子を使って縦横無尽に地下を掘り進みます。トークではドリルビットの実物にさわるチャンスがあるかも……?

保護者や教育関係者のみなさんへ

 過去に起きた大きな出来事などをもとに、地球の歴史はいくつもの時代に区分され、それぞれに名前がつけられています。「ジュラシック・ワールド」でおなじみのジュラ紀もその一つです。

 私たちは現在、約1万年前に始まった完新世という時代に生きています。この時代の特徴は、気候が比較的おだやかであることです。しかし近年、研究者の中には「完新世はすでに終わりをむかえ、新しい時代が始まった」と考える人たちが現れています。その新しい時代の名前の候補は「人新世 (Anthropocene)」。人間の活動が地球上にさまざまな変化をもたらした時代、という意味がこめられたネーミングです。早ければ2024年には、正式な時代区分の一つとして国際組織から認定される可能性があります。このトークプログラムでは「人新世」という考え方に、科学と社会の両面からふれていただけます。

科学コミュニケータートーク「ほりだせ! 地球のいま・むかし ~地底人どりまるくんの探検記」

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